小学校受験準備はいつから始めるのがよいのか

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小学校受験はいつから準備を始めるのがよいのでしょうか。小学校受験はペーパーテストだけではない独特な入試であることと、受験生本人の年齢が幼いことなどから、一体いつから対策を始めたら良いか迷う方が多いですね。実際に私どもの教室でも、「いつから始めたらよいのですか」という相談を毎日のようにいただきます。
今回は、手元にある最近3年間2,800人の小学校受験体験者のデータや事例をもとに、小学校受験の対策を始めるのはどんなタイミングがよいのか、それは何歳くらいなのか、を考えてみますので、よろしければ参考にしてみてください。

どのタイミングで小学校受験対策を始める家庭が多いのか

こちらの円グラフは私どもの幼児教室で小学校受験対策をスタートされたご家庭が、お子さんが何歳の時にスタートをしたかの割合を示しています。この調査はあくまでも「幼児教室に通い始めた時期」であり、「家庭で小学校受験対策を始めた時期」ではありませんが、このグラフからだいたいみなさんがいつくらいから本格的に動き出しているかがわかると思います。
尚、最も多い割合を占める「年中・年長~」が41%です。グラフには表れていませんが、その中の9割の方は年中の秋にスタートされています。年長になってからのスタートは数%に過ぎません。

【データより】
小学校受験に臨む6割の家庭年中までに始めており、9割以上の家庭が年中の秋までにスタートしている

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小学校入試準備は年中の秋までに始めるとよいですよ、と申し上げる理由

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「小学校受験の対策はいつから始めたらよいですか」と聞かれた際に私はいつも次のようなことをお答えします。」

なぜ年中さんの秋までには準備を始めたほうがよいのでしょうか。それはその時期が入試日からちょうど1年前だからです。つまり入試までに1年あるとよい、と経験的に強く感じるからです。その理由を3つの観点から説明します。

1つ目)学習する内容を考えると最低でもこのくらいの期間が欲しい

小学校受験の準備の最も大きな役割を占める部分は毎日の生活です。朝起きてから夜寝るまで、幼稚園に行ったり、休日に家族で出かけたり、つまり家族で過ごす時間の全てが最大の受験準備になっているのです。一体どんな場面がどう役に立つのかは後ほど具体例を挙げてご紹介します。
また入試で出題されるペーパーテストの問題には、小学校受験対策をしていない限りこの年齢では出会わないものがあります。例えばたくさんの小さなものを正確に数える問題は慣れていないと数えているうちに自分でわけがわからなくなってしまうでしょうし、推理や論理性の問題は考え方のコツを知らないとたいていのお子さんは太刀打ちできないでしょう。またペーパー以外でもほとんどの学校で出題される「話の記憶」問題は、ある程度の練習回数を重ねないと、試験中にどう聞けばよいかがわからいかもしれません。
こういった小学校受験ならではの問題に順応するためにはこのくらいの時間があるとよいと考えるのです。

2つ目)ご家庭のチームワークが発揮されるまでにはそれなりの時間がかかる

小学校受験において何より大きいのは「家庭のチームワーク」です。このチームワークは、受験準備を始めました、はい!とすぐに発揮されるわけではないのです。例えば父親と母親の協力関係は、実際に始めてみてはじめて相手との考え方の違いに気づいたり、時にぶつかり合ったりして少しずつ強い絆になっていくものです。親と子の関係も同じく一朝一夕でできるものではありません。何度もぶつかる中で父親はわが子に対してこういう役割、母親とわが子はこういう関係、とそれぞれの役割が作られていき、その結果強いチームワークが出来上がっていくものです。
一定の期間、家族全員で受験に向かっていく中で自然とできあがっていくチームワークは入試当日に驚くほどの真価を発揮します。

3つ目)受験はゴールでなくスタートだから

入試はスタートです。小学、中学、高校・・・と続く学校生活がそこから始まる起点です。だからこそ伸びしろ、余力を持って受験を迎えるべきではないでしょうか。息も絶え絶えで、なんとか合格に指がかかったという子より、入学時にまわりの友だちよりも学力的にアタマ一つ、二つ抜け出しているくらいが理想ですよね。そういった意味でも受験前の時間はその後のお子さんの小学校生活にとって、とても意味のある時間なのです。余裕を持って合格するためには対策期間が1年未満ではさすがにきびしく、本人の適性やキャパシティを顧みず詰め込み的な対策になり、受験で燃え尽きてしまうことにもなりかねません。人生のスタートでもある小学校生活の開始時点でそれは避けましょう。その点でもやはり受験期間は短くても1年間はあればゆとりある対策ができ、よいスタートが迎えられる可能性が高まります。 ぜひ、受験をゴールにせずにスタートにした対策プランを立ててください。

みなさんが受験対策を始めている3つのタイミング

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・本人が(受験準備を)始められるタイミングはこんな時

お子さんが次のような状態になった時は始めるチャンスかもしれません。

・家庭が(受験準備を)始められるタイミングはこんな時

ご家庭の状況が次のようになった時は始めるチャンスかもしれません

・受験校によるタイムリミットは存在します

一般的に入試の難易度の高い学校、あるいは倍率の高い人気校ほど準備期間を十分にとる必要があります。いわゆる人気校、難関校と言われている学校を受験する場合は、入試までに2年または3年の期間が欲しいところです。つまり年少さんの11月、あるいは3歳の11月からのスタートができれば越したことはありませんね。

小学校受験ならではの「準備」と「合格」の関係

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ほとんどの小学校受験が行われるのは秋の10月から11月にかけてです。そして入試の内容は中学受験や高校受験のようにペーパーだけでなく行動観察や運動などの日常生活に関係することや親子面接などが含まれるのが特徴です。そのため「あまり早く始める必要はない」、「年長になったら始めればいい」と考えている親御さんが時々いらっしゃいます。しかし、お子さんのタイプや志望校によっては結果的に十分な準備ができない可能性があります。今からそのわけをお話します。
先ほど、小学校受験はペーパーだけではなくいろいろな要素で入試が行われる、と書きましたが、そこが重要な点です。スタート時期を考える際のポイントは以下の3点です。

A.この年代の子どもは成長が早く柔軟性に富んでいるので早めの準備が後に大きなアドバンテージとなって有利にはたらくことが多い

B.学校によっては要求されるスキルのレベルがそれなりに高く、それぞれについて一定の練習量やある程度の定着期間が必要

C.巧緻性や運動、集団行動などはトレーニングした子としていない子では大きな差が出てしまう

本人の成長段階をみながらスタート時期を決めようとすると思わぬ落とし穴にはまることがある

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時々、「うちの子は早生まれだからまだまだ幼くて」や「もう少し成長するまで待ってから」という理由で小学校受験準備を先送りにされるご家庭がいらっしゃいます。そんな時、こういう考え方もあることを頭の隅に置いておいてください。
幼いからこそ早めにスタートさせてやる
幼児にとっての小学校受験は主役が幼児ゆえ、スタートのタイミングを決めるのに本人の成長段階を考慮しようとすると、次のような思わぬ落とし穴にはまることがあります
・いつまでもわが子が幼く見え、ベストタイミングがずっと来ない
→受験準備を始めることでお子さんが成長する面が多くあります
・時が来た、と思ったときには時すでに遅し、という時期になっている
→次節を参照してわが子の受験準備に十分な時間を確保してください

なぜ、先ほどからこれほどまでに受験準備のスタート時期ばかり申し上げるかというと、小学校受験では早い時期から始めるメリットが中学受験や高校受験にくらべて大きいのではないか、と私自身が毎年さまざまな合格・不合格のケースを見て常々感じているからです。
それでは、先ほど挙げたスタート時期を考える際のポイントA、B、Cのそれぞれについて具体的な例を紹介しながら説明します。

A.早めの準備が後々大きなアドバンテージとなり受験に有利にはたらいた実際のケース

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ケース①:日々の生活の大切さに早くから気づき、受験の準備がしっかりできた

小学校入試は生活の中での知識や経験がとても大きく影響します。例えば入試でよく出る季節感を問う問題や野菜と果物のちがい、花の姿と開花時期などはそれぞれの家庭がどれだけ豊かな生活や会話をしているかを学校が知るための出題です。あるいはこれもよく見かける濃さの問題
で砂糖と水の量と甘さの関係は、よく料理の手伝いをし、その味つけについての会話をしたことがある子とそれが全くない子とでは難しさがかなりちがってくるのではないでしょうか。日常生活をどう送るかの意味合いや大切さに早くから気づくことができ、その後意識して丁寧に生活したことによって入試本番までに十分な準備ができた、というのが一つのケースです。

ケース②:「勉強=楽しい」 からスタートできた

早めに準備を始めると入試までまだ時間的な余裕があります。またプリントでの対策が中心となる年長時期にくらべ、年少や年中のうちは実際に実験したり、身体を動かしたり・・・といった楽しい授業が多くあります。そのためお子さんたちは「教室に行く=楽しい=お勉強」という印象をもってくれました。また早い時期から座り方、立ち方、並び方などのしつけを受けている子は年長の時期にはある程度仕上がっていて、最後の1年はプリント対策などに集中することができました。

B.一定の練習量やある程度の定着期間が必要なスキル例

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スキル①:手先の巧緻性(ハサミ、のり、クレヨンの使い方、運筆)

一部の保育園や幼稚園は絵画、制作の指導にかなり熱心なようですが、一般的な園ではハサミ、のり、クレヨン、鉛筆などの使い方を十分にトレーニングするところまではいきません。小学校入試ではこれらのスキルを一定のレベルまで上げておくことはとても有効です。方法は教え込むのでなく何度も絵を描いたり、作品を作ったりしながら少しずつ上手な使い方を身につけていくのが理想です。入試当日は制限時間内に絵画や作品を仕上げることが要求される場面がありますし、グループでの制作課題の時なども、これらのスキルの高いお子さんはグループの中で活動しやすいというメリットもあります。

スキル②:基本運動スキル(走る、マット運動、ボール投げ、ドリブルなど)

こういった基本的な運動能力は年齢が低ければ低いほど身につくと言われています。「できる」というレベルから「好き」そして「わたし得意!」というところまで小さいうちに達しておくとその先がとても楽になります。
スキル①同様②もこれらのスキルが有効なのは小学校入試のためだけでなく、むしろ小学校入学後のお子さんの豊かな学校生活に大いに関わってくるからです。

スキル③:一部のペーパー問題(一例)

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ペーパー問題の中には一部難易度の高い問題(公立小学校の小2の終わり~小3の始め相当)があります。これらの問題は何度も類題を解くことにより「理屈でなく感覚的に理解できる」ようになります。しっかりとした幼児教室にはカリキュラムがあり、何歳のどの時期にどんなテーマを扱うかが明確になっています。また幼児教室のカリキュラムは「らせん型」になって年齢があがるたびに同じテーマを毎回少しずつ難度を上げて扱うようになっていることが多いので、一定期間でしかるべき量の練習が早くからできるようになっています。スキル(おまけ):先をも見通す力、時間感覚、小学校入試の中に「指示行動」という単元があります。言われた課題を個人またはチームで協力し合って解決するというものです。この指導の場面で時々、「頭では指示を理解したものの、どう動き出してよいかさっぱりわからない」ために立ちすくんでいるお子さんを見かけます。自分が目指すゴールにたどり着くためにはどんな手順でどう進めればよいかを見通す力、これも一朝一夕ではなかなか身につきにくいスキルではないかと思います。

スキル(おまけのおまけ):時間感覚

入試にはかならず制限時間があります。これは時間感覚の鈍い子にとっては相当のプレッシャーです。その対策としては毎日の家庭での勉強でもかならず時間を決めて、いつは自由時間か、今は何をすべきかを常に意識に入れておくことが必要です。

C.トレーニングをした子としていない子で大きな差が出る入試の場面

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場面①:チームで他の子どもたちと相談する場面

入試では受験生の子どもたちが4,5人のチームを作り、子どもだけで話し合って与えられた課題を解決しなくてはいけない場面があります。その時にトレーニングをしてきた子とそうでない子では大きな差がでることがあります。幼稚園や保育園では子ども同士で話し合って何かを決める機会はそうそうありません。ですからこういった経験をしていない子にとっては、「相談ってどうやるんだろう?」はもちろん、「自分の意見」を持つこと、言うことはそう簡単なことではありません。

場面②:絵を描いたり、制作をしたりする場面

入試で絵や制作が合否判定の大きな比重を占めることはよくあります。見られるのは絵の上手さでなく、①伸びやかな発想をもっているか(感性)と②絵画制作の経験がこれまでに十分にあるか、という点です。ご存知の通り、絵画は「線を描くこと」「カタチを描くこと」「色を塗ること」の三つのスキルが合わさってはじめて自分の表現したい作品を描くことができます。そしてその為には自分で好きな絵を描いた経験が少なからず必要なのです。
制作も同じく、ノリ、ハサミ、セロテープの使い方など基本的なスキルをしっかりと身につけた上で作りたいものが表現できるのです。

しっかりした親ほど気を付けていただきたいこと

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最後にご自身で「私はしっかりとしたわが子の受験サポートができるはず」と自信をお持ちの親御さんにお伝えます。しっかりとした親御さんがよかれと思ってやっていることがすべてお子さんの受験準備にとってためになっているとは必ずしも言えません。別の言い方をしますと、しっかりとした親御さんほどお子さんにとってマイナスの働きかけをしてしまうケースがあるのです。代表的なのは次の3つのパターンです。

1.わが子の受験準備を円滑に行かそうと思う余りついつい口を出ししまい、子ども自身で考えるチャンスを奪ってしまう。
→教室に初めて来た日にこちらがお子さん本人に投げかけた質問にすべて横から答えた親御さんがいらっしゃいました。「お母さま、○○くんご本人に聞いてみたいので少し待ってくださいね」とお願いしましたが、○○くんはチラチラと母親の顔を覗き込みながら、とうとう最後まで自分で答えてくれませんでした。

2.”理想のわが子”と”現実のわが子”のギャップが認められず、常に子どもに対して叱咤してしまい、結果的に自己有能感の低い子になっていってしまう
→わが子を信じることと、わが子のありのままの状況を認めないことは大きく違います。わが子がこれができないはずはない、わからないはずはない、と励ますつもりが気がつくといつのまにか叱咤ばかりになります。私は、毎回の授業でやったペーパー問題や模擬テストで間違えた問題は宝物です。だからお母さん、お父さんは毎回の授業やテストでわが子の宝物集めをしてくださいとお願いしています。

3.1や2の逆のケースで、あまりに自由にさせすぎていて他人の話や指示を聞けない子にしてしまう。
→子どもは本来わがままで自己中心的な存在です。それが自然ですし、それこそが子どもならでは輝きに通じます。しかし、小学校入試とは「決められたルールの中でその通りにできるか、与えられた環境の中で友だちと楽しめる子か」を見られるテストです。その結果、入試では5歳の子にまわりの状況を見て判断し、時に自身をコントロールすることを求めます。小学校受験を決めた時から、わが子にはこういった状況や目の前の相手に対すて適応することを少しずつ教えていく必要があります。自主性を尊重する育て方と、何でも勝手にやらせて許す育て方は似ているようで全くちがいます。

どうせやるならぜひ、「親子で成長できる小学校受験を!」

どんちゃか幼児教室/幼小受験 理英会  
なかざと じゅん

幼児、そのご父母、幼児教室スタッフ、小学校現場などから生の声を収集することを日々のフィールドワークとしている

横浜国立大学教育学部心理学科卒

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