小学校受験で伸びる子の3つの特徴

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小学校受験のための準備をしている期間に驚くほど伸びるお子さんがいます。
そういうお子さんは年長に入り扱う単元が難しくなっていくにつれて授業中に安定感を示し、入試本番が近づくにつれて模試の結果や順位がぐんぐん上がっていきます。
そんなお子さんたちと毎年触れ合っていく中で、彼ら彼女らに共通するいくつかの特徴があることに気がつきました。それはいったいどのようなものかというと、それが次の3つです。
① 集中力がある
② 持続力がある
③ 豊かな感性をもっている
では、これらはどのようにすれば身につくのでしょうか。考えてみましょう。

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1. 伸びる子の3つの特徴を支える「体力」と「生活習慣」

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いきなり結論を言うようですが、小学校入学前の幼児がお受験をうまく乗り切るポイントは「体力」と「生活習慣」につきます。先にあげた小学校受験の準備段階でめきめきと成績が伸びてくるお子さんに共通している3つの特徴、①集中力、②持続力、③豊かな感性は、いずれも体力ときちんとした生活習慣を土台に成り立っています。なぜ「体力」が必要なのでしょうか。
それは幼児にとってはとりわけ「こころ」と「からだ」が大きく関係しているからです。別の言い方をしますと「気持ち」と「体力」が互いに影響しあっているのが幼児だからです。そもそも幼児は小学生や大人に比べて体力的に大きなハンディを持っています。さっきまで元気で飛び回っていた子が気がつくと、すやすやと寝ている。こんな場面を経験したことがおありだと思います。集中するにも、持続するにも体力があってこそ頑張ることができます。いろいろなことに興味を持ち、経験して感性を磨いていけるのも体力や気持ちに余裕があってこそです。
体力をつけるには特別なスポーツクラブに通う必要はありません。それよりも遊びの中で全身の柔軟性や必要な筋力がついてきます。普段の生活で、意識して階段をのぼることや、ちょっとした荷物を持ってみることも体力づくりには大いに役立ちます。
一方「きちんとした生活習慣」は「気持ちの安定」に大きく関係します。気持ちが安定していると相手の話をしっかり聞くことや、他のことに気を取られずに一つのことを続けること、また毎日決められたこと、我慢してやることなどができやすくなるのです。相手の話を落ち着いて聞いたり、相手の気持ちを考えたりできるのも、気持ちが安定していないとなかなかできません。
きちんとした生活習慣とは一言で言えば「一定のリズムのある毎日の生活、食事は丁寧に」ということです。よく寝ること、身体によいものを楽しくいただくことが何より大切です。
今回は「体力」と「きちんとした生活習慣」を土台に、集中力、持続力、豊かな感性をお子さんにつけていくために家庭で意識するとよいことを紹介していきます。

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2. 集中力のある子どもに育てるには

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普段の生活の中でお子さんが何かに集中しているときに、少し離れたところからお子さんをじっくりと観察してみてください。表情はどうでしょうか。目の様子、口元、姿勢はどうですか?こうしてお子さんが集中したときにどんな様子になるかをまず把握しましょう。
その上でまずやることは、お子さんが何かに集中している時があったら、とことんそのままにしてみることです。それは2、3分かもしれませんし、30分以上にわたるかもしれません。手出し口出しせず、じっとこらえて待ってみてください。
そしてふと集中が途切れたら、「今、楽しかった?」と聞いてみましょう。お子さん本人に自身が今集中していたことに気づかせてあげる、という感じです。忙しい毎日の中でそう頻繁にできることではないでしょうから、親のほうに余裕がある時だけで結構です。これを繰り返していくと、 子ども自身が集中して何かをやることの本当の楽しさを体感した子どもになり、集中することが苦手ではない子になるでしょう。もう一つ集中力をつけるのに有効なのは目と耳を鍛えることです。
例えば、目を鍛える「色紙クイズ」。色紙を最初は適当な3枚ほどを扇型に開いてパッと見せてすぐに隠し、「今の色紙は上から何色だった?」と聞いてみます。それを4枚、5枚と増やしていきます。これをある程度続けていくと、すぐに大人ではとうてい敵わない集中して見る力を発揮してきます。
耳によいトレーニングは「耳で聞くクイズ」。入浴中にでも、寝る前でも、リビングでくつろいでいる時でもいつでもよいので、大人が即興で作る短いお話を聴かせてやって、その直後にお話に関係するクイズを出してあげるのです。例えばこんな感じです。「むかしむかしとっても遠い国に王様がいました。その王様はとても甘いものが好きで、朝起きてから夜眠るまでに、キャンデー3つ、まんじゅう5つ、ジュースを7杯、フルーツを9種類、そしてデザートは11種類をたいらげました」「さぁ、王様が好きなものは何だった?」「王様は毎日ジュースを何杯飲むの?」楽しみながらやるのがコツです。
それから数を数える、というのも集中力にはとても役に立ちます。歩きながら、電柱の数を数えたり、電車の中のつり革を数えたり、少し遠くにあるものを目で追いながら丁寧に数えていくのです

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3. 持続力のある子どもに育てるには

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持続力とは言い換えれば「やりきる力」です。たいていのお子さんは自分で勝手にゴールを決めて、そこそこやった時点で終わりにしてしまいます。その点持続力を持った子は、やめていいよ、と言われるまで集中力を切らさずに続けることができます。お受験においてこの差はとても大きいです。ある意味、入試の始めから終わりまでの数時間は幼児にとっては決して短い時間ではありません。ある小学校の入試は330分、つまり5時間半に渡ります。文字通り持続力をもっていない子は途中で飽きてしまい、最初の緊張感を失ってしまいますね。そんな持続力をつけるのに最も効果があるのは、あることにじっくりと継続した末にそれを達成した成功体験をさせることです。その時、子どもは達成感と自己肯定感を感じます。いわゆる、「私はやればできる。頑張るのは楽しい。」という気持ちですね。日常生活の中で誰かを待つ経験もそうですし、パズルを完成させるなど、何かを作ることも立派な成功体験を得ることができます。
この持続力の源泉ともいうべき成功体験、達成感などがない状態では、持続力をつけるために常にお子さんを叱ったり、諭したりする必要が生じてしまい、結果として長く続きません。毎日の小さな約束を丁寧に守っていくことも持続力を養うのにとても効果的です。それは朝起きたら自分でパジャマを着替える、でもよいですし、お風呂に入ったら必ず100まで数えてからあがる、でもよいですね。大切なことは、決めたことを丁寧に繰り返していくことを体験させることです。

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4.豊かな感性とはなにか

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感性はいろいろな体験から磨かれます。感性豊かな子どもに育てたいのでしたら、子どもと一緒に街へ、野外へ出ていろいろなものを見たり、いろいろなものに触れたりすることです。それは何も遠くの観光地である必要はありません。近所の公園でも、買い物先のショッピングモールでもさまざまな刺激を与えることができます。その子がどんな感性を持って育っていくかは一番近くにいる親の感性に最も影響を受けます。どうぞ、お子さんと一緒になっていろいろなものに興味を持ってください。
言うまでもなく幼児はどの子もみな豊かな感性を持っているはずです。しかし、多くの幼児を触れ合っている中でお子さんによる感性の差が小さくないことに驚くことがあります。その違いは何だろう、と考えるのですが、そこには「言葉」が大きく関係しているように思えてなりません。感性には大きく2種類あるのではないかと思います。仮にそれらを感じる感性(IN)と感じたことを表現する感性(OUT)に名づけます。
INの感性はどの子も同じように持っているはずなのですが、OUTの感性は言葉をもっているかどうかで大きく個人差がでてします。これがお子さんによって感性の差を感じる原因ではないかと思うのです。 感性と大きく関係している「言葉の力」。これを家庭でつけるために心がけておきたいことが二つあります。
①子どもにも大人と同じ言葉を使う(子どもだからといってお子さま言葉ばかりを使わない)
②子どもの疑問にとことんつきあって答える

先ほど、その子がどんな感性を持って育っていくかは一番近くにいる親の感性に最も影響を受ける、と書きましたが、幼児期にはご両親が積極的にお子さんの感性に関わっていくことをお勧めします。お母さんはお子さんの前で「お父さんのすごいところ」を話してあげてください。お父さんは同じく「お母さんの素敵なところ」を話してあげましょう。すると自然にそのお子さんが女の子であればお母さんを、男の子であればお父さんを目標とするようになります。少し話が飛びますが、小学校入試に大切な感性のひとつに「他者に対する感性」があります。つまり自分や親以外の他者にどう向き合うかです。
ご存知の通り幼児の世界は実に狭いのでこの他者に対する経験の機会はそう多くありません。
それでも入試当日は完全なる他者である学校の先生に向き合う必要がありますのでこういった対人の感性も必要になってきます。そんな時も、自分の見本としてのお母さん、お父さんを心の中に持っている子は強いと思います。

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5.さいごに

小学校受験は憧れの小学校に入学できる、ということ以外に更に大きい「生きるチカラ」を養うことができるというメリットがあります。今回、成績が伸びる子の特徴としてあげた①集中力 ②持続力 ③豊かな感性、これらは、まさに大げさに言えばその子の人生を豊かにする要素であるように思いませんか。どうせやるならぜひ、「親子で成長できる小学校受験を!」

どんちゃか幼児教室/幼小受験 理英会  
なかざと じゅん

幼児、そのご父母、幼児教室スタッフ、小学校現場などから生の声を収集することを日々のフィールドワークとしている

横浜国立大学教育学部心理学科卒

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