【4つの活動で伸びる力】知的体験(実体験→プリント)

『実体験→プリント』

2021年4月より、さくらコース(1~2歳児)・プレ年少コース(2~3歳児)の授業の特長的な要素「知的体験」が深化します。
発達心理学博士であり鎌倉女子大学准教授の細野美幸先生より「知的体験」の重点要素に関する詳しい解説をいただきました。

抽象化トレーニングが子どもを賢くする

乳幼児期の知的な能力は、どのように育っていくのでしょうか。
有名な発達心理学者であるピアジェ(Piaget)は、乳児期から青年期までを大きく4つの段階に分け、知的な能力の発達のプロセスを明らかにしています。
ピアジェによると、乳児期は特に感覚をフル活用して世界を理解している時期になります。
初めての玩具に近づいて「見て」、振って音を「聞いて」、持って「触って」、口に入れて「味わって」、顔に近づけて「嗅いで」、というように、五感を総動員させて、周囲の物事を認識していきます。
赤ちゃんが玩具などをさかんに口に入れているのは、その物をしっかりと理解しようとする行動なのです。
1~2歳過ぎの頃になると、徐々に想像力が発達し始め、言葉などからイメージを思い浮かべることができるようになっていきます。
例えば、イメージを使った遊びである「ごっこ遊び」「見立て遊び」などが大好きになります。
ごっこ遊びの中で、さらに想像力が育まれ、また、言葉の力や他人の気持ちを理解する力も伸びていきます。

抽象化には実体験が大事

乳幼児期の知的な能力が発揮されるためには、具体的な生の体験が欠かせません。
具体的な体験は欠かせないという前提で、徐々に具体的な物(例:生のリンゴ)を抽象的な形(例:リンゴの絵)と結びつけていく経験をしていけると良いと思います。
例えば、絵本の絵に描かれている物が現実の物と同一であるということを子どもが理解できるよう、子どもの体験と絵本に描かれている物とを結びつけるような遊びや声かけができるといいですね。
ただ「リンゴ」と読むだけでなく、「リンゴだね、さっきリンゴ食べたね」と声をかけていくことも大切になります。
子どもにとって、楽しい気分で取り組んだことは、特に学習が早いと言われています(実は、大人もそうなのですが)。
楽しい遊びや活動の中で、様々な具体的な体験をし、その体験を抽象的な形と結びつけていくことで、さらなる知的な能力の育ちを期待したいと思います。

参考文献:J.ピアジェ『遊びと発達の心理学』 黎明書房 2013 年

■執筆
細野美幸

■経歴
お茶の水女子大学博士課程修了・博士号取得(人文科学博士)
横浜女子短期大学准教授を経て、現在、鎌倉女子大学短期大学部准教授。
(株)ベネッセ・コーポレーションの委託研究員を兼任。

■著書
「子どもの類推能力の発達」(2009)風間書房
「新時代の保育双書:保育内容ことば」(2017)(株)みらい
「新版:幼児理解」(2018)一芸社
「保育の心理学」(2019)(株)みらい
「子ども家庭支援の心理学」(2019)(株)みらい

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