賢い子は作れない!?(福翁百話71話)


福翁百話 現代語訳 (角川ソフィア文庫)

例年、慶應義塾横浜初等部の願書には創設者の福澤諭吉の著作『福翁自伝』を読んで、所感を記す指示がありました。

しかし、2020年度の横浜初等部の入試ではこれまでとは異なり、『伝記小泉信三』が課題図書に選ばれ、さらに2021年度の横浜初等部の入試では『福翁百話』に課題図書が変更されました。
そこで、これからこの本を手にされる方のために『福翁百話』の中でも、子育て・教育に関する話を一話ごと取り上げて、要点を簡単にご紹介いたします。
今回は71話の要点を意訳してご紹介します。

賢い子は製造できない!?

賢い子を「製造する」ように育てようという人がいますが、これは大変な間違いです。
人間の能力には限界があって、それ以上になることはないからです。
では、教えても効果はなく、教えるだけ損なのでしょうか。

これもまた大間違いです。
世の中に人を教えるということほど、大切なことはありません。

庭の木を自然のままにしておけば、次第に枝振りは悪くなるでしょう。
人の子も天性が備わっていても、生まれたままでは粗野な人間になってしまいます。

持って生まれた素質をみがいて、光を放つようにするのが教育の役割です。

教育の重要性はその子にないものを授けるのではく、その子にもともと備わったものを成長させることにあるのです。

まとめ

71話はその子に備わったものを開花させるために教育はあるという話でした。
詰め込み教育が批判されて、思考力・表現力をはぐくむような教育が望ましいと語られる昨今ですが、福澤諭吉はそれを見越したようにここで語っています。

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